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前回のコラムで、商品の改善や新商品開発のヒントになるような、本当に役に立つ情報を得たいのであれば、ソーシャルリスニングツールに加え、目視による掘り下げ調査でユーザーの全投稿を確認する作業が必要であり、目視による掘り下げ調査を行うのであれば、ツイッターよりもインスタグラムの方が適しているといったことを書いた。そこで今回は、SNS投稿データの掘り下げ調査に、ツイッターよりもインスタグラムの方が適していると考える理由を三つ紹介したい。

2200文字のテキストに重要な情報が隠れている!

ツイッターとインスタグラムの大きな違いの一つに、投稿する際の文字数制限の違いがある。ツイッターの投稿できる文字数が140文字であることはあまりにも有名だが、インスタグラムの投稿できる文字数は知っているだろうか。インスタグラムの投稿できる文字数は、2200文字。インスタグラムの方が、ツイッターの約16倍もテキストが入力できる計算だ。実は、この2200文字のテキストの中に、役に立つ重要な情報が隠れている。

2200文字もあれば、ツイッターのように文字数を気にしながら投稿する必要がなくなる。インスタグラムに投稿したことがある人ならわかると思うが、テキストを入力する際、文字数が足りなかったという経験はそうないはずだ。文字数など気にすることなく、自由に入力ができる。この2200文字が、投稿するユーザーに表現の自由を与え、インスタグラムのテキストの中は、意外にも重要な情報で溢れかえっている。

インスタグラムと聞くと、写真とハッシュタグをすぐに連想すると思うが、実はテキストも同じくらい重要な意味を持っている。写真、ハッシュタグ、テキストの三つを掘り下げ調査することで、商品の改善や新商品開発のヒントにつながるような、本当に役に立つ情報を得ることが可能になる。

投稿内容のクオリティが高い!

SNS投稿データの掘り下げ調査にインスタグラムが適していると考える二つ目の理由は、ツイッターの投稿よりも、インスタグラムの投稿の方が、投稿内容のクオリティが高いからである。

クオリティの違いがはっきりとあらわれるのは、やはり写真。ツイッターも写真付きの投稿が以前よりは増えているものの、インスタグラムと比べるとその差はまだ歴然としている。インスタグラムは、商品のカテゴリに関係なく、どんなカテゴリの商品でも必ず写真がついてくるが、ツイッターの場合は、写真がついている投稿が多いカテゴリもあれば、いまだにほとんど写真がついていないカテゴリもあったりで、その差が大きい。

SNS投稿データの掘り下げ調査を行うのであれば、写真はもちろんあった方がいい。たとえば、商品名のテキストやハッシュタグを付け忘れた投稿でも、写真があればすぐに商品が確認できる。一方、写真がない投稿は、投稿した内容に商品名のテキストやハッシュタグが含まれていなければ、その投稿から商品を確認することができなくなってしまう。よって、写真が必ずある分、インスタグラムの方がツイッターよりもSNS投稿データの掘り下げ調査に適していることになる。

しかし、写真の有無よりも、もっと重要なことがある。それは、写真も含めた投稿内容全体のクオリティの違いだ。「インスタ映え」という言葉があるように、インスタグラムの写真の方が、ツイッターの写真よりもクオリティが高い場合が多い。ここで言うクオリティとは、写真の見た目もあるが、どちらかと言うと情報量の多さ。

たとえば、ビールの投稿を例に説明すると、ツイッターはどちらかと言うとビール単体の写真が多いのに対し、インスタグラムはビールと一緒におつまみや料理が写っている写真が多い。よって、インスタグラムは、ツイッターではできない、ビールの銘柄ごとのおつまみの傾向などの掘り下げ調査が可能になる。

インスタグラムの投稿は、ツイッターの投稿よりも「見られる」ことを意識した投稿が多いため、その分投稿内容のクオリティが高くなり、SNS投稿データの掘り下げ調査の対象として、欠かすことができなくなってきている。

ノイズ投稿がほとんどない!

SNS投稿データの掘り下げ調査にインスタグラムが適していると考える三つ目の理由は、インスタグラムには、ツイッターのようなノイズ投稿がほとんどないから。

インスタグラムに対する不満の一つとして、インスタグラムには、フェィスブックの「シェア」や、ツイッターの「リツイート」のように、簡単に企業やユーザーの投稿を拡散する機能がないことを指摘する声をよく耳にする。この拡散機能のないことが、SNS投稿データの掘り下げ調査を行う上では逆に有利になっている。

ツイッターを対象に投稿データの掘り下げ調査を行う時、調査の作業を行う前に、必ずノイズ投稿を除去する作業が必要になる。ここで言うノイズ投稿とは、コメントがないリツイート、スパム、返信、企業やメディアの投稿など、一般ユーザー以外の投稿のことを言う。たとえば、自社やライバル会社の商品についてユーザーがどんな感想・意見を持っているかを調査したい場合、本当に重要な投稿は、ユーザーが商品の感想・意見をコメントしている投稿だ。コメントがないリツイート、スパム、返信、企業やメディアの投稿などは、調査の対象にならない。

ツイッターは、これらの調査の対象とならないノイズ投稿が多いため、調査を行う前に除去する作業が必ず必要になる。商品によってもちろん誤差はあるが、ノイズ投稿が全体の半分を占めているといった例も珍しくない。ところが、インスタグラムには、このノイズ投稿がほとんどない。ほとんどの投稿が、調査の対象となる。よって、SNS投稿データの掘り下げ調査には、ツイッターよりもインスタグラムの方が適しているという結論になる。

今後も増えてくる、インスタグラムを対象とした投稿データの掘り下げ調査

インスタグラムを対象とした投稿データの掘り下げ調査は、間違いなく今後も増えてくる。なぜなら、様々なSNS投稿データの調査を行っていると、ユーザーが投稿する「SNS上の場所」が、ツイッターからインスタグラムに急速に変わりつつあることを感じることができるからだ。

以前なら、ツイッターの方がインスタグラムよりも投稿のデータ量が圧倒的に多いことから、ツイッターが最初の選択肢になっていたのだが、最近はノイズ投稿を除去すると、インスタグラムの方がツイッターよりも多いカテゴリが現れ始めている。リツイートも含んだ定量的な調査ならツイッターでも問題ないが、質を重要視する投稿データの掘り下げ調査を行うのであれば、自信を持ってインスタグラムをお薦めする。

 

■SNS投稿データのdig it(掘り下げ調査)にインスタグラムが適している三つの理由

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